難波優輝『物語化批判の哲学 〈わたしの人生〉を遊びなおすために 』を読んで

今日は会社帰りに日課であった書店に寄ってきたのだが

タイトルの本を購入し読んだ

 

 

 

 

ネタバレはなるべく避けたいので

内容には触れずに言及したいのだが

出版社ホームページでは

 「「物語」が過剰に要求される現代社会で、「人生とはかくあるべきだ」という押しつけに抗う。」

とあるように

ある意味で人生の意味が問われている

 

人生には達成すべき目標があり

それに向けて日々精進すべきだという価値観があろうが

この本はそんな通年から解放し

人生を「遊び」という枠組みで捉えようとするものだ

 

遊びというと

例えば車のアクセルには

アクセルがかかる部分と踏んでも何もかからない

いわば「遊び」の部分があるのだが

ガチガチにアクセルを固めると

踏むとすぐに反応してしまうためかえって危険である

 

同様に

人生も目的や計画にがんじがらめにされてしまうと

それが失敗したり遅れたりした時に

ガタガタに崩れてしまう危険がある

 

だからこそ

目標は決めてもいいが

遊びながら

ゆったりダラダラ人生を生きる方が

安全だし崩れないし気が楽というものだ

 

かくいう私も

研究者になろうと大学院博士課程に進むも

研究は芳しくなく民間就職して

働きながら研究を続けているが

こういう回り道をする景色というのもなかなか悪いものではない

 

人生長いのだが

その長さを深く考えず

目の前のことだけに囚われて

景色が見えなくなってしまう人もいるが

それは大変勿体無いことだ

 

人生は山登りのようなレジャーみたいなもので

ゆっくり遊びながら進んでいくのがよかろう