哲学研究というのは一般的なイメージとして
研究対象とする思想家の思考を一歩離れて調査・解釈するものというのがあるが
研究対象そのものに没頭もしくはその対象になってしまうという
憑依型研究者というのがいる
論文を書くときになると
まさにその哲学者なり思想家なりが
憑依してくるのである
それだけではない
憑依して考え抜いた結果
研究対象自体の弱点などを見抜いたり
文中に書かれていない意図や意義を見出したり
することがある
そして研究対象と同化して
凄まじい成果を残すのだ
私が警戒しているのは
このタイプの研究者である
なにせ研究対象そのものが憑依しているわけであるから
まさにイタコのような存在である