進歩とは何か

進歩(progress)とは何だろうか。

進歩とは、前の状態から前進することである。学力、運動力、その他の能力、何でもいい。前に進むことを進歩した、という。

しかしながら、常に進歩し続けられるわけではない。どこかで進歩は止まり、現状維持もしくは退歩が始まる。水前寺清子よろしく、3歩進んで2歩下がるというのが通常である。

進歩は直線的ではない。現状を繰り返してどこか閾値に達した時、一気に次の段階へとステップすることもある。だから諦めることはない。

とはいえ、花に水をやり過ぎると枯れてしまうがごとく、進歩を過剰に求めているとかえって退歩してしまう結果にもなりうる。経済成長がいい例だろう。日本は一度高度経済成長期からバブルというものを経験しているが、今やそれも弾けてしまい悲惨な状況にある。

世界の有限性というものを自覚した時、我々は進歩を闇雲に求めるのではなく、持続可能性に目を向けることになる。それが昨今のSDGsなどの持続可能な成長というものだ。

持続可能な成長というのは進歩を続けるための進歩であり、ある意味で言うとメタ進歩とも言える。