今週のお題「思い出の先生」
私を哲学の道に導いたのは
高校時代の倫理の先生だった
なんといっても世間の常識からすると
変わり者の部類に入るだろう
倫理の授業になると
教壇に立って沈思黙考し始める
その後数分間立った後に
突然禅問答のようなことを言い出すのだ
他の生徒はわけがわからんと
授業中に眠っていたものだが
私にはど真ん中に刺さったものだ
こんな風になりたいと
大学受験の進路相談で
「哲学科に行きたいんですけど」
と相談したことがあった
そしたらこう答えたのである
「哲学者になるのは簡単だ
だが君は哲学をしたいのかどうか自分に問うてみたまえ」
と
アカデミアに入って
哲学(研究)者になろうと
論文業績を積み上げて
就職にちょっとでも有利にしようとしている人たちを見ると
いつでもその倫理の先生の言葉を思い出す
私は哲学をしているのか と