スフィンクスさんの二浪日記⑨

センター試験の時期がやってきた。

その1週間前は成人式。二浪の僕は20歳になる頃だったが

浪人のくせにどの面下げて成人式に行くかっていうところだったので

成人式には参加せず(ちなみに両親も成人式はくだらんと言って参加しなかったらしい)

 

さて、センター試験に臨んだ。

いい感じだ。

自己採点では大体8割〜9割(英語だけはそれ以上、物理は壊滅)取れたので

まあいいとした。

 

ここからの難題が高校に調査書を取りに行くところだった。

あれだけ担任からは文系で二浪はあかんでと言われてたのに

なかなか取りに行くのは心苦しい。

とはいえそんな関門を潜り抜けられないようでは

志望校合格などあり得ない。

 

とりあえず出身高校に電話をし調査書の願いをした。

旧担任には大学にまだ行っていないことを驚かれたが

一浪時点で全落ちしているのだから仕方がない

 

帰り際、度々世話になった体育教師に出くわして

「また受けるんか、がんばれよ」と言われたのがまだ救いであった。

 

さて、受験である。

プライドの高い僕は

相変わらず早慶ICU東大しか受けないという選択をしていた。

受験スケジュール上、上智ICUはそんなに離れていなかったので

1週間東京のホテルで過ごすことにした。

 

そして上智大学の試験である。

困ったことに哲学科の受験者数がやたら多かった。

それというのも当時、ミスユニバース世界大会2位に選ばれたということで

専攻が「教育哲学」ということだったらしいのだが、

おそらく「哲学」という言葉に惹かれたのだろう。

やたら女子が多かったのを覚えている。

tencarat.co.jp

 

さて、上智大学はまあ流しで受けて

次はICUだ。

 

今度こそ本気で臨んだ。

いわゆる教養試験というSPIみたいな問題を解かされる試験があったのだが

大体時間が足りないと言われているのに、僕は時間が止まって見える。あくびが出たぜ。

さて、英語試験となんか長文を読む試験二つ。

なんか余裕だった気がする。

 

僕の中では大本番のように思えた試験であったICU

終わったらなかなか爽快だった。そんな気持ちで大阪に帰った。

 

 

そして、まずは上智の合格発表。

 

不合格

 

え...ってなった。

上智で落ちるとは、これは困ったなあと。

まあどうでもいいやという気持ちともしかしたら今度は三浪...という気持ちと。

複雑であった。

 

だがまあ考えてもしょうがない。

次の早稲田慶應の試験と東大の試験に向けてがんばろうと気持ちを切り替えた。

 

そして、早慶東大試験前にICUの合格発表があった。

ホームページ上で受験番号が見れるみたいなので

見てみた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

合格!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんという達成感。

ICUか東大にさえ行ければもうなんでもいいやと思っていたので

ICUに受かっていたのはたいへん嬉しかった。

これでとりあえず行き先は決まったようなものである。

 

 

行き先があるという安心感のもとへ早慶、東大の試験に赴くために再び上京……してみたはいいものの、

ICU合格で気が抜けてしまったのか、早慶も東大も試験をすっぽかし、東京観光をしていた。

当然いずれも不合格。まあ受けてないのだからしょうがない。

 

かくして、僕はICUで骨を埋める人生になったのである。

まさかICUで博士号まで取るとは思わなかったが。。。