夏も終わる頃だった。
受験が本格化し、いよいよ過去問を解いて対策しようと思っていた矢先、先日赴いた国際基督教大学(略称ICU)が忘れられずにいた。
そんな時調べてみたら、河合塾池袋校で上智・ICU対策英語講座なる科目があった。
講師は古藤晃という先生だった。
ものは試しにと思ってその講座を取ることにした。基本英語の授業だったが、なんといっても扱う英文の内容、そして話がおもしろい。僕の知的好奇心を大いに刺激してくれた。
ICUには教養学部しかなく、無知な私は教育学部と勘違いして教師でも育てる大学だと思っていた。しかしICUのリベラルアーツ教育は最初から専門を決めなくてもいい、つまり学部をあとから決めればいいというすばらしいものだった。
ちょっとその辺が東大教養学部の感じと似ていたような気がしたので大変好感が持てた。
それはともかく、僕は古藤先生にどハマりした。
古藤先生といえば、まずその発想として英語で書かれている文章もまず日本語で書かれていて理解できないとそもそも理解できないというものであった。
それが如実に現れているのは以下の書籍である。
この書籍は驚くべきことに英文読解の本なのにすべて日本語の文章が出てくる。
だがその厳選された文章は、まさに教養を積むための内容となっている。
さらに古藤先生が授業中にオススメされておられたのは次のような書籍である。
この書籍は大変勉強になった。
英語云々以前に、関心のあるテーマが次々と現れ、
特に世代間倫理や環境問題などの倫理学的なテーマは
後に倫理学をやるきっかけにもなっているのではないかと後付けなりに思う。
そんなこんなで灯台の滑り止めとはいえICUに惹かれている私は
楽しい授業生活を送るのであった。