哲学

暗い人と明るい人

ヘラクレイトスは難解で「暗い人」と言われていたらしく 他方で デモクリトスは原子論で「笑う人」と言われていたらしい 要するにヘラクレイトスは陰キャで デモクリトスは陽キャということになるが 信奉する議論によって暗くなったり明るくなったりするもの…

最近やっと小説読みました

今週のお題「最近やっと〇〇しました」 哲学ばかりに身をやつしていて 長らく文学に触れていなかったことは 批評家としてあるまじきことだと反省し 小説を読み始めました。 今回読んだのはこれ 存在の耐えられない軽さ (集英社文庫) 作者:ミラン・クンデラ …

ちくま学芸文庫を全部読め:Best 5を発表

筑摩書房も編集者を募集しているらしい 私も無職をやってないでとにかくもう一度 編集者として返り咲いたほうがいいんだろうなと思う それにあたって 企業調査と称して ちくま学芸文庫のBest 5を発表したいと思います! 5位 ロバート・ノージック『生のなか…

2025年下半期のスフィンクスさん

スフィンクスさんは2025年下半期に 躍進します とにかく哲学を極めに極め スフィンクスうにゃむにゃ哲学を完成し ブログに綴っていこうと思います そのためには引き続き読書をするしかないでしょう 今読んでる本はというと カント『純粋理性批判』 純粋理性…

無限読書編

無職だと無限に読書できるな — 𓋴𓅱𓆑𓅱𓇌𓈖𓎡𓅱𓋴𓅱𓋴𓄿𓈖 スフィンクスさん SPHINXTHAN (@Sphinxthan) 2025年6月17日 無職の私は 基本的に読書ばかりしている 1日1冊ほどのペースで 読めている気がする 小難しい長い本は流石に1日1冊は無理だが 新書レベルならそれ…

大学のとある哲学サークルの出来事

私が大学在学中にはなかったのだが、後輩世代で大学に哲学サークルができたらしいので後輩から聞いた話を記していこう。 その哲学サークルでは、単に哲学的な議論をするだけではなく、哲学書を持ちよって自分の好きな哲学者について部員同士で語りあうことが…

『すごい哲学』のすごさについて

本日はようやく 『すごい哲学』を読み終えることができた。 世界最先端の研究が教える すごい哲学 総合法令出版 Amazon 構成としては大体見開き4〜5ページなので 寝る前に一つ一つの項目を読むだけでもいつの間にか終わってしまうぐらい 親切設計になって…

光の哲学者たち

アカデミアは廃れ 研究は腐敗し 世界は滅亡を迎えようとしていた そんな時 四人の光の哲学者が アカデミアを救うべく 立ち上がったのだ 正義の剣を振り翳し 差別主義者を次々と薙ぎ倒す 真理の絶対性を説き 安易な相対主義に陥らない 絶対的正義を追求する …

ダークサイドに堕ちた哲学者

大学、大学院と進んで哲学を学び 一生懸命自力で研究を続けてくるも 学術コミュニティに参加できず 排除されてしまう目に遭った者 見事にダークサイドに堕ちてしまい SNSなどで炎上芸を重ねてバズり 人類が長く築き上げてきた自由への道のりに対して 反動化…

制服デートの思い出

今週のお題「制服」 高校時代は付き合っていた彼女とよく 制服デートをしたものだった 帰りに街に繰り出して ショッピングをしたり 映画を見に行ったり いろいろやったなあ 制服デート してみたい人生だったなあ

哲学カフェの難しさ

大学学部時代、新人哲学教員が張り切って 哲学カフェを主催したことがあった。 私も興味があるので参加してみたが とりあえず自由に発言すればいいということで 一人の参加者が「死」について話題を提起し始めた。 親類の「死」に直面して死というものを考え…

ヘーゲル『精神現象学』読了

隙間時間に読んでいた ヘーゲル『精神現象学』上下巻、熊野純彦訳、ちくま文庫を ついに読み終えてしまった。 精神現象学 上 (ちくま学芸文庫) 作者:G.W.F.ヘーゲル 筑摩書房 Amazon 精神現象学 下 (ちくま学芸文庫) 作者:G.W.F.ヘーゲル 筑摩書…

人気若手研究者哲学論文集ばっかり

最近、世の中で出ている哲学関連の編著には 主題の一貫性などなく ただ人気若手研究者の書いた文章が 雑多に並べられているだけの 論文集になっているような気がしてならない。 人脈で執筆者を集めるのだから 当然、売れるためには人気の若手研究者が書いた…

SNS時代の節制論:思ったことを正直に言わない術

相手の核心をついて論破する輩がいる 特に「論破」なるものがなんだか流行っている今の時代 なんか正しそうなことを言って相手を黙らせれば 勝ち確みたいなところがある そういう人に限って 「正直に言っただけじゃん」という反論をする 正論かもしれない で…

日本哲学会@立正大学 2日目

日本哲学会2日目である。 裏番組では、 『初期キャリア研究者支援ワークショップ 「哲学研究者の多様なキャリア形成を実現するために―学会 に求められること 」 』というものがやっていたが すでに編集者、書き手、ブロガー、ツイッタースーパースターなど…

日本哲学会@立正大学 1日目

今日は年に一度の哲学大イベント 日本哲学会に参加してまいりました 学会は概ね、東京→地方→東京→地方→東京...のローテーションで開催されるので 東京に来たときしか行けないので、東京で開催されたら必ず行くようにしています。 聴講した一般発表の詳細は伏…

ハイデガー『ヒューマニズム書簡』第10節を読む

philo1985さんの哲学ウニベルシタス=哲じゃがにて 次回、ハイデガー『ヒューマニズム書簡』第10節を主題とするらしいので 予習がてら私なりに読んでまとめてみた。 タイトルは「存在論・倫理学を超えて存在の思索へ」となっている。 80. エーティック〔=倫…

ジュリアン・バッジーニ&ピーター・フォスルの仕事

ジュリアン・バッジーニ、ピーター・フォスルといえば 『哲学の道具箱』『倫理学の道具箱』といった 哲学・倫理学系のキーワード集で有名だろう 哲学の道具箱 作者:ジュリアン・バッジーニ,ピーター・フォスル 共立出版 Amazon 倫理学の道具箱 作者:ジュリア…

勁草書房の哲学・倫理学書ベスト5を発表!

皆さーん お元気ですか? 私の、否、私たち哲学・倫理学研究者が好んで読む 勁草書房の書籍 私もかなり集めてますが 持ってる中でベスト5を発表したいと思いまーす!!! 第5位 第4位 第3位 第2位 第1位 おわりに 第5位 『達成としての知識』ジョン・…

学術出版社編集者に戻ります(仮)

今年に入ってから無職で フリーランスの書き手を目指していましたが な、な、なんと、あの哲学・倫理学系研究者なら 誰もが知っている勁草書房様が編集者を募集しているのを見つけました! 編集部、業務部(営業・制作)正社員募集 - 株式会社 勁草書房 これ…

憑依型研究者という存在

哲学研究というのは一般的なイメージとして 研究対象とする思想家の思考を一歩離れて調査・解釈するものというのがあるが 研究対象そのものに没頭もしくはその対象になってしまうという 憑依型研究者というのがいる 論文を書くときになると まさにその哲学者…

水谷晨という才能〜差異と反復の美学〜

水谷晨という作曲家がいる。 詳細はX(旧Twitter)で探せばわかるのでそちらを参照していただきたいのだが 彼の作品を聞いた後の感想を綴っていきたい。 youtu.be これは「間」の美学と言ってもいいほど、「音と非音の音楽性」というものが表れているように…

11連休は読書するしかない

僕の会社は4/30、5/1、5/2が自動的に休みなので 4/28に有休を取れば11連休になる 有休取得奨励日でもあるので休みをとらせてもらった。 しかし11連休特にやることがない。 とりあえずやることといえば読書だろう。 現在は 永井均『なぜ意識は実在しないのか…

哲学書をケチるべからず 積読は世界を救う

今週のお題「ケチらないと決めているもの」 私はエンゲル係数としては 食費含め生活費がかなり低い 書籍に金をかけているからだ 哲学書をとにかく集めている 哲学書は直ちに読まなくてもいい とにかく集めるのだ そして暇があれば読み漁る 哲学書は絶対いつ…

ハイデガー『ヒューマニズム書簡』第9節を読む

philo1985さんの哲学ウニベルシタス=哲じゃがにて 次回、ハイデガー『ヒューマニズム書簡』第9節を主題とするらしいので 予習がてら私なりに読んでまとめてみた。 タイトルは「存在論・倫理学を超えてエートスの思索へ」となっている。 67. 人間性=フーマ…

スフィンクスさんの二浪日記②

梅雨の時期、雨の日が続き僕はだれていた。 予備校に行くのもめんどくさくなり、自宅で引き篭もるようになった。 そんな時、ふと図書館に行ったら 長谷川宏『ヘーゲル『精神現象学』入門』が置いてあった。 なんとなく哲学科を目指していたのでせっかくなの…

宇垣美里が好きすぎて

宇垣美里が好き どれぐらいから好きかと言うと 京都で院生をやってた時代に 配られていた地方新聞に載った頃から ファンでした 何が好きって ぶりっ子キャラに見えるのに 竹を割った性格というか 素直なんですね 媚び諂わないところがいい 媚びへつらう=ジ…

スフィンクスの謎:ヘーゲル『精神現象学』Ⅶ宗教 A自然的宗教 c工匠より

ヘーゲルの『精神現象学』にて、 スフィンクスの謎について記述されている部分があったので そこを引用し要約しよう。 まず、参照される部分とは 『精神現象学』Ⅶ宗教 A自然的宗教 c工匠である。 ここで言われる「工匠」とは、 精神は当面の場面では、したが…

きらめく世界が僕たちを救う:関野哲也さんの著書を読んで

ご無沙汰スフィンクスさんです。 本日は、僕の尊敬するX(現Twitter)哲学者の 関野哲也さんによる著書についてブログが書きたいと思って筆を取りました。 よくよく考え抜いたら、世界はきらめいていた 哲学、挫折博士を救う 作者:関野 哲也 CCCメディア…

行為者相対性と義務論:トマス・ネーゲルを読むなど

今なぜか図書館に入ったStephen DarwallのDeontologyを読んでて まあ私は規範理論上では義務論者なのでこれは読まないかんなと思って読んでいるところでした。 Deontology (Wiley Blackwell Readings in Philosophy) Wiley-Blackwell Amazon 今日行き着いた…